まだ見ぬ由布へ 〜Plan.2 雄大な風景と神々に出会う「由布院」旅〜<後編>

豊かな自然と伝統的な文化が共存する、大分県の由布市。人気の温泉はもちろんのこと、由布岳をはじめとする美しい山々や豊かな水に加え、市内一円で新たなカフェやショップなども増えており、心も身体もリフレッシュしながら、さまざまな楽しみ方ができる旅先として注目を集めています。今回は、九州在住のフォトグラファー、mikidonさんが、このエリアの魅力を思う存分体感できる5つの旅へ!

5回の旅に分けてくまなく訪れた由布市の中から、本記事では「由布院」エリアで雄大な自然と心洗われる神社仏閣を、1泊2日で巡る旅・後編をお届けします。

Plan.2 雄大な風景と神々に出会う「由布院」旅

由布市を象徴する由布岳を筆頭に、山々に囲まれた温泉地である由布院エリア。朝霧が幻想的な金鱗湖や、由布山麓の雄大な風景などの美しい自然と、天祖神社や佛山寺の歴史ある文化、両方を楽しめるのがこのエリアの魅力です。パワフルな自然と神秘的なスポットが調和するこのエリアは、1年を通して風光明媚な景色に出会える場所。思わず写真を撮りたくなる絶景と心を落ち着ける静けさに癒されながら、ゆったりとした時間を過ごすには最適です。

2日目は早起きして由布院駅から車で5分ほど、由布岳の麓にある「金鱗湖」へ。由布院を代表する観光スポットとのひとつです。湖で泳ぐ魚の鱗が夕日で金色に輝いて見えたことから、この名前がついたとか。湧き水と温泉の両方が流れ込む「金鱗湖」は、年間通じて水温が高いのが特徴。そのため、晩秋から冬の冷え込む早朝には、湖面から水蒸気が立ち上るという珍しい風景を見ることができます。

冬の早朝ならではのこの光景はまさに神秘的で、息をのむ美しさ!
湖面が白く包まれる中に鳥居が浮かび上がる光景は、写真好きにはたまらない瞬間でした。

朝陽が昇る前の静寂と、昇った後の光が差し込んだ湖の変化はとても幻想的。このときばかりは少しのあいだ寒さを忘れて、夢中で水面を眺めていました。とはいえ、冬の早朝はかなり冷え込むので、防寒対策をお忘れなく。

朝の幻想的な霧が印象的だった金鱗湖ですが、日中に再訪するとまた違った美しさに出会えました。冬の澄んだ空気の中、水面には鏡のようにくっきりと周りの景色が映し出されていて、まるで絵画のよう。湖を泳ぐ魚や水鳥たちものびのびと過ごしており、ゆっくり眺めているだけで癒されます。

湖の周りにはおしゃれなカフェや土産物店も充実しているので、そのままランチや休憩などゆっくりと過ごすのもおすすめ!朝と昼で異なる表情が楽しめるので、余裕があればぜひ時間帯を変えて訪れてほしい場所です。

 

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町川上1561-1

金鱗湖畔に佇む「天祖神社」でエネルギーチャージ

金鱗湖畔にある「天祖神社」は、なんと2000年ほど前に創建されたと言われている、歴史ある神社。境内には由布市の天然記念物にも指定されているご神木をはじめ、立派な杉の木々が広がり、その静寂な雰囲気が心を落ち着かせてくれます。

社殿の裏手にある、金鱗湖の水中から立つ鳥居はとても印象的で、力強いエネルギーを感じます。湖上に浮かぶ鳥居として、人気の撮影スポットでもあるそう。

豊かな自然の中で静かに祈りを捧げると、心が洗われるような感覚を味わえるとあって、パワースポットとして、次々と人が訪れるのも納得です。

 

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町川上1750

杉と竹林に囲まれた「佛山寺」を散策

金鱗湖の近く、茅葺き屋根の山門が目を引く「佛山寺(ぶっさんじ)」は、由布院エリアで最古の木造建築を誇る臨済宗の寺。杉や竹林に囲まれた小さな寺ですが、平安時代に創建され、古くは由布岳の山岳信仰の場としても親しまれていました。

西陽が差し込む時間帯に訪れましたが、木漏れ日がとても綺麗で思わず長居してしまいました。

境内には、これをお目当てに訪れる人も多いという、市の天然記念物に指定された五色八重散椿とイチョウの木があります。特に椿の大木の美しさは思わず見惚れるほど。

こちらは杉を使った趣のある庫裏。歴史を感じさせる木造建築は、訪れて見る価値が十分にあります。

さらに座禅堂もあり、予約をすれば座禅や写経体験ができるのも魅力。タイミングが合えば境内を散策するだけでなく、こんな体験で由布院に息づく歴史を感じるというのもおすすめです。

 

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町川上1879

大杉に触れるパワースポット「大杵社」

由布院駅から南に1kmほど進んだところにある「大杵社(おおごしゃ)」。

苔をまとった愛らしい2匹の狛犬が迎えてくれる、こぢんまりとした神社ですが、見どころはなんといっても国の天然記念物にも指定されている大杉です。

社殿の横にそびえ立つ、樹齢1000年以上とされるご神木の壮大な姿は、一見の価値あり。その存在感もあってか、ここが優しさと力強さを兼ね備えた特別なパワースポットであることを実感。

また、幹の裏手に回ると畳3畳分ほどのうろがあり、中には神像が安置されています。この大杉には直接触れることができ、自然の力をダイレクトに感じられるのも魅力。またここに来たい、と思えるようなパワーを感じる場所でした。

 

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町川南746-19

由布院エリアは、由布岳や金鱗湖といった雄大な自然の美しさと、天祖神社や佛山寺といった歴史ある文化が魅力的。特に金鱗湖の朝霧は幻想的で、晩秋から冬にかけて訪れるならぜひ見てほしい!この朝霧を見るためにも、できれば朝から散策をスタートするのがおすすめてす。パワースポットと呼ばれる神社も多く、どこに行っても心が洗われるようなひと時を過ごすことができます。

1日目の記事もぜひお楽しみください。

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