まだ見ぬ由布へ 〜Plan.4 癒しとエネルギーを感じる「由布院〜塚原」旅〜<前編>

旧日野医院

豊かな自然と伝統的な文化が共存する、大分県の由布市。人気の温泉はもちろんのこと、由布岳をはじめとする美しい山々や豊かな水に加え、市内一円で新たなカフェやショップなども増えており、心も身体もリフレッシュしながら、さまざまな楽しみ方ができる旅先として注目を集めています。今回は、九州在住のフォトグラファー、mikidonさんが、このエリアの魅力を思う存分体感できる5つの旅へ!
5回の旅に分けてくまなく訪れた由布市の中から、本記事では広々とした風景や、ゆったりと流れる時間を堪能できる「由布院〜塚原」エリアを、1泊2日で巡る旅・前編をお届けします。

Plan.4 癒しとエネルギーを感じる「由布院〜塚原」旅〜

「由布岳」の北側にある「塚原」エリアは、標高600メートルのなだらかな丘陵地。広々とした草原は、春から夏にかけては新緑や澄んだ青空、秋には夕陽にきらめくススキ、そして冬には真っ白な雪景色と、四季折々の美しい表情を見せてくれる絶景スポットです。大分県の畜産発祥の地でもあり、この土地を利用して古くから牧場が開かれているのも特徴。その影響で、今も牧歌的な風景とのんびりとした時間の流れに身を委ねることができる場所としても人気です。また、伽藍岳の火口や霧島神社など、日常から少し離れて神聖な雰囲気を味わえるのも魅力。雄大な自然と神秘的なエネルギーを感じられるエリアとなっています。

Day1スタート!まずは「YUFUiNFO」で旅の情報収集

由布市ツーリストインフォメーションセンター

由布院エリアの旅の出発地点として、多くの人が訪れる「由布院駅」。ここから目的地へ向かう前に、まず立ち寄りたいのが駅に隣接する観光案内所「YUFUiNFO」(由布市ツーリストインフォメーションセンター)です。

由布市ツーリストインフォメーションセンター

アーチ状の木柱に囲まれた建物は、天井が高く開放感たっぷり。洗練された印象の空間は、まるでギャラリーのようです。

1階では観光案内やコインロッカーに加え、観光辻馬車やレンタサイクルの受付、手荷物の預かりやホテルまでの配送(共に有料)を行ってくれる“ゆふいんチッキ”のサービス窓口も。荷物を預ければ、すぐに徒歩や自転車で身軽に観光できるというのが魅力的です。

由布市ツーリストインフォメーションセンター

建物の2階には、旅に関する約2000冊のパンフレットや本が並ぶ「旅の図書館」と、由布岳を間近に望む展望デッキがあります。由布院駅に到着後、まずはここで旅のプランを考えるというのもいいですね。

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町川北8-5
TEL:0977-84-2446
アクセス:JR由布院駅隣り
営業時間:9:00~17:30(年中無休)

県内最古の擬洋風建築物「旧日野医院」でタイムスリップ!?

旧日野医院

「由布院駅」から車で10分ほど行ったところにある「旧日野医院」。江戸時代から続く医者の家系の3代目、日野要によって明治27年に建てられた、歴史ある建造物です。県内最古の擬洋風建築と言われており、国の重要文化財にも指定されています。

到着するとすぐ目に入るのは、白壁とやわらかいグリーンの色合いに木の温もりが美しい、和洋が調和した外観。

さらに室内に入ると、螺旋階段やベランダなど洋風のデザインに、掛け軸や雲龍の彫刻など和のテイストがミックスされた、斬新なスタイルが印象的です。

診察室や古いレントゲン機械など、当時の医療の様子もそのまま残されており、まるでここだけ時間が止まっているかのよう。タイムスリップしたような気分が味わえます。

庭に佇む胸像は、日野家4代目の医師であった日野俊子。大分県の女医の草分けとして90歳を超えるまでこの病院で診察を続けたのだそう。他にも当時の医療技術を垣間見ることができる展示なども充実しており、日野家や由布市の医療の歴史を学べる貴重なスポットでした。

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町川西467-4
TEL:0977-84-2324(日野病院運営委員会)
開館時間:10:00〜16:00(入館は15:30まで)
開館日:毎週水~日曜日(ただし、12月28日~1月4日を除く)
入館料:高校生以上300円、小・中学生150円

のどかな風景が広がる「みるく村広場」でのんびり

塚原 みるく村

先ほどの「旧日野医院」から由布岳方面に向かって車で約25分。標高600m、スカイツリーの頂上とほぼ同じ高さに広がる「塚原高原」に到着します。

その一角にある「みるく村広場」は、広い牧草地と澄んだ空気が気持ちの良い場所。
塚原地区でイベントが行われる場合の会場としても使われているそう。

塚原 みるく村

塚原は、大分県内では畜産発祥の地と言われているエリア。こちらの広場の奥に牛舎があります。広場の真ん中には大きな木とブランコが。この日はあいにくのお天気でしたが、晴れた日には青空と草原のもと、子どもたちがはしゃぐ姿が目に浮かびます。のんびりと散策するのも良し、思いきり駆け回るのも良し、大自然の中で思い思いに過ごせる場所です。

塚原 choco✕choco

広場の一角には、まるで絵本に出てきそうな可愛らしい雰囲気のチョコレートショップ「Atelier du chocolat choco×choco」も。塚原散策のお土産や、旅の疲れを癒すスイーツとして購入するのもいいですね。

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町塚原609-59

新鮮な牛乳を使った料理とスイーツが魅力の「みるく村 Lait Village」

塚柄 みるく村

続いては、「みるく村広場」内にあるレストラン、「みるく村 Lait Village(レ・ビラージュ)」へ。

塚原 みるく村

牛のイラストが描かれた可愛らしい看板が目印で、温かみのある雰囲気が魅力的です。

塚原 みるく村

こちらでは、敷地内の牧場でその日の朝に搾った新鮮な牛乳や、大分県産の野菜にこだわった本格フレンチのコース料理を楽しめます。昨年度、九州内の生乳で優秀賞を受賞したという牛乳は、そのままでいただくのはもちろん、こちらで提供されるスイーツや料理にも使われています。

塚原 みるく村

こちらも新鮮な牛乳を使用した人気の自家製ジェラート。ミルクに抹茶、カフェオレなど、季節によって異なるフレーバーはどれも美味しそうで、選ぶのに迷ってしまうほど。

どれにしようか迷った末に選んだのは、自家製プリンとホットココア。もちろんプリンにも搾りたての牛乳が使われています。

塚原 みるく村

プリンは絶妙な固さと甘さで、口の中でとろけるようななめらかさ。テイクアウトもできるので、お土産にもおすすめです。ホットココアの控えめな甘さとも絶妙にマッチ。牧場ならではのフレッシュな味わいを堪能できる、贅沢なティータイムとなりました。

*スポット情報
住所:大分県由布市湯布院町塚原609-59
TEL:0977-84-5020
営業時間:11:30~17:00
定休日:水曜日 (※1〜2月は、火・水曜日)

由布市の中心、「由布院駅」から出発し、「旧日野医院」や「みるく村広場」で、このエリアの歴史や畜産業についても知ることができた1日目。後編となる2日目は、迫力満点の「伽藍岳火口」や神聖な雰囲気が魅力の「霧島神社」など、エネルギーチャージにぴったりな場所を訪れます。ぜひチェックしてみてくださいね。

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